個人的な出来事であり長くなりますが、読み物としてまた一情報としてお目通しいただけたら幸いです
私自身は還暦を母親は米寿を迎えたコロナ禍の去年、母親が頸椎と胸椎の境目に出現した髄膜腫という良性腫瘍の摘出、頸椎狭窄部をブリッジで拡げる手術を受けました
高齢ながらも、自分の意思で決断できたことや難しい手術にも関わらず術前検査がクリアできたこと、信頼関係を作るべく納得出来るまで説明質問の時間を割いてくださるドクターに出会えたこと、すべては最善だったと思えます
おかげさまで麻痺が進み動かせなくなっていた片足が動くようになり、寝たきりを回避することができました
この出来事は大きな痛みを伴いながらも、改めて多くの気づきと知らなかったことを知る有難い機会となりました
家族に何かあるとついつい自分のことは後回しにしてしまいがちですね
今年に入りもともと耳に疾患がある私は、そのせいだろうと高を括っていたのですが、いささか違和感大きく耳鼻咽喉科で診察を受けると、両耳滲出性中耳炎になっておりました
大人の場合、他に原因が無いとも限らないので、念のため脳外科で検査撮影してくるようにと紹介状を頂戴し地元の脳外科にかかりました
中耳炎部分の説明後、MRI写真を見ながら先生がおっしゃいました
『ここにね動脈瘤が見つかってしまいました。どうしますか〜?この場所だと開頭してクリッピングするとスリップアウトする恐れがあると思うので、血管内カテーテルでコイル塞栓がいいかもしれませんね〜』
なぜここまではっきり初めて聞く言葉を覚えているのか不思議ですが、どこか人ごとのように聞いていたからなのかもしれません
『破裂に怯え不安でどうしようもなく未破裂のうちに手術希望される方もいらっしゃいますし、その場合はどちらの脳外科でも紹介状書きますからね』
さあどうしましょ!
会計待ちながら…家族に話さねばとか、先のことを誰に相談したらよいものかとか、自分自身に起こっていることに戸惑い不安が広がりましたが、同じものを抱えている大切な友人がすぐに浮かび話すことに決めました
その友人が信頼し経過を診ていただいている一宮のドクター宛に紹介状を書いていただきました
たまたまわかってしまったことに、当初は何かデンジャラスなパンドラの箱を開けてしまったように感じましたが、順序だてて大切な家族に友人にそして生徒さん方にと伝えるうちに、やはりこれも最善なのだと思うようになりました
それから3ヶ月が経ち今日は検査結果診察日でした
詳細を把握する為に、薬剤ダメージはありましたが造影剤使った3DCT撮影の画像によって、左内頸動脈にある未破裂脳動脈瘤は約5mmで、手術を検討する大きさであること
血管内治療が検討されるが、リスクも小さくはないこと
海外ではこういう病態への治療があまり積極的ではないこと
どういうわけかフィンランドと日本の女性に多くみられること
きっと今までも抱えていたであろうもの、明日明後日に手術しなければというわけではないけれども、その検討も慎重にしつつ経過をみていきましょう
との先生の穏やかで優しい口調に、身体大切に扱うからどうかいい子にしていてねと言い聞かせる気持ちで、次回予約し帰ってまいりました
破裂はくも膜下出血を意味します
破裂率と未破裂の治療によっての破裂や後遺症の度合いを天秤にかける…
なんと悩ましいことでしょう
どこにも正解も不正解もないように思えます
しかしながら、最善を祈り最悪に備え天命に委ねる
このブログに呟いてきたことをまさに体現する機縁…図らずも到来です
出来ることなど知れているし、とてつもない迷惑をかけることになるのかもしれない
が、今思うことは今大切な人に伝え、また書く
明るい心持ちで軽やかに執着やこだわりを手放していく
その積み重ねが明日に繋がればとても有難いことです
奇しくも
昔ご縁あってとてもお世話になり可愛がってくださった方がくも膜下出血後3年の療養を経て昨日旅立たれました
たくさんの勇気と力をいただきました
心より愛と感謝をこめてご冥福をお祈りいたします
長文にお付き合いくださいまして誠にありがとうございました
今後も変わらずどうぞよろしくお願いいたします